料理風景

ひとつひとつが個性を持つチーズ!コンテの魅力とは?

花の写真  普段、スーパーマーケットに並ぶ大量生産の食品を買う私たちの感覚からすると、"同じブランドの食品なのに、ひとつひとつが個性を持っている"というのは、なかなか想像が難しいかもしれません。同じブランドなら、すべて同じ味がするのが当たり前。いつ購入してもブレないようにと、工場で徹底的に管理された品質に慣れた私たちは、いつしか食品に"個性"を見出さなくなったのかもしれません。

それとは対照的に、同じブランドなのに、ひとつひとつの品が個性を誇るチーズがあります。その名も、コンテチーズ。今回は、フランスのコンテ地方で作られたコンテチーズの魅力に迫ります。

コンテチーズってどんなチーズ?

 コンテチーズは、フランス東部にあるフランシュ・コンテ地方の一帯で1000年前から作られている、伝統的なチーズです。その昔、この地域の人々は、保存のきかない牛乳を長くもたせて、厳しい冬を越えようとしました。

そこで、牛乳を保存する方法として、大型のチーズを作ることになったのです。1つのチーズは、直径60cm・高さ10cm・重さ40kgと、かなり巨大! この地方には今でも脈々とチーズ作りが根付いており、フランス産チーズの中で第1位の生産量を誇っているそうです。

コンテチーズの魅力は"人"だ!

 コンテチーズは、さまざまな人の手を渡って生産されます。まず、牛乳を生産する酪農家がいます。それから、フリュイティエールというチーズ工房でチーズを形作る、チーズ職人がいます。最後に、チーズを熟成庫で寝かせて熟成や選別などを担当する、熟成士がいます。コンテチーズは、牛乳の段階から熟成が済んで出荷されるまで、すべてこれらの人の手によって作られているのです。

コンテチーズは、この地方の人々にとって、単なる仕事ではありません。自分たちのブランドに誇りを持って最高のチーズを作ることは、彼らの生活そのものなのです。その証拠に、コンテ地方の農家は、フランスの平均的な農家よりも収入が高く、生活の質も良いそうです。このように、プライドを持った人たちが技術をもって作っているからこそ、コンテチーズは世界中で愛されるブランドになったのでしょう。

ひとつひとつが個性を持つチーズ

 コンテチーズの魅力は、ひとつひとつのチーズが持っている個性です。熟成士が見極めた最適な熟成期間で出荷されたチーズは、生産地や季節や作り手によって、異なる表情を見せてくれます。このようなコンテチーズの風味は、乳製品系・スパイス系・動物系・野菜系・ロースト/スモーク系・果実系の、6つのカテゴリーに分類されています。

ひとつひとつのチーズにこれほどまでに違いが出てきますから、コンテチーズを購入するなら、ぜひチーズ専門店で現品を試食させてもらうのをオススメします。入荷したチーズによっても味が異なりますし、季節ごとの変化も楽しめるでしょう。

そのまま食べても美味しいコンテチーズですが、熱で溶けやすいので、お料理にもよく合います。チーズフォンデュやグラタンを始め、肉や魚介との相性もバツグンですよ!

今回は、フランスで伝統的に作られてきたコンテチーズの魅力をご紹介しました。チーズそのものの味わいを楽しめるだけでなく、そこに関わった人の顔が見えてきそうな個性的なコンテチーズ。あなたもぜひ、チーズ専門店で探してみてください。