料理風景

世界の丼

花の写真  ご飯とおかずをひとつの丼に盛り付けたものを丼と言い、日本食のひとつとして知られています。主なものとしましては、天丼は室町時代、牛丼は明治時代、かつ丼は大正時代に発表されました。

元来、上流階級の食文化はご飯とおかずを別々に食べるのが基本でしたが、飾らない気質の職人の食文化が少しずつ広がってきて、ぶっかけ蕎麦にはじまりおかずもご飯の上にぶっかけはじめたことから広がりを見せたようです。日本食を語る上でもこのぶっかけ飯すなわち丼は見逃すことができません。

チキン・エンチラーダ丼、ロコモコ丼

 世界の丼としましては、チキン・エンチラーダ丼、ロコモコ丼などが広く知られています。チキン・エンチラーダは、中南米の料理のひとつで、トウモロコシのトルティーヤを巻いたものに具材を詰めて唐辛子のソースをかけた料理で、この具材を用いたものがチキン・エンチラーダ丼になります。ロコモコ丼はハワイの料理のひとつで、ハンバーグと目玉焼きをご飯の上にのせてグレイビーソースをかけたもののことです。

日本の丼で海外に進出しているものも多くありますが、海外の丼が日本国内で親しまれている場合もあることから、丼は多くの人に好まれるスタイルの食文化と言うことができます。

ご当地丼

 主な丼に加えて、それぞれの地域の素材などを活かした丼のことをご当地丼と言います。ご当地丼の種類は数多くあり、全国ご当地どんぶり選手権というのも開催されているとあって、丼の注目度の高さがうかがえます。

山形県の米沢牛ステーキ丼や湘南しらすの小田原三食丼、北海道のうにめし丼など、いずれも地元の食材を活かした丼です。これらの他にも数多く存在するご当地丼は人々に人気を集めています。ご当地丼は丼ファンにはたまらない存在で、全国各地の味を気軽に味わえるとあって、多くの人から親しまれています。そのスタイルは多種多様で、丼の文化の奥の深さがうかがえます。

●米沢牛ステーキ丼
米沢牛ステーキ丼はもも肉を用いて作ります。焼いて薄く切ったものをご飯の上にのせ、たくさんの薬味を散らしてタレをかけたら出来上がりです。焼く時に少しレアで焼くのがポイントです。

●小田原三食丼
小田原三食丼とは、生しらすや釜揚げしらす、沖漬しらすが盛りだくさんの丼です。全国ご当地丼選手権で5位に入賞したこともある丼で、遠方から食べに来る人もいるほどの人気のメニューです。

●うにめし丼
うにめし丼とは、北海度の北部、日本海に位置する利尻島でとれる"うに"と"いくら"がのっている丼のことです。全国的にも知名度が高いこのうにめし丼は、利尻昆布の出汁と生うにの煮汁から作られた炊き込みご飯の上に、たっぷりのうにといくらを盛り付けて作ります。うにといくらのコラボレーションとあって、ご当地丼の中でも安定した高い人気を誇ります。

これら丼は今や日本食のひとつとして認知され、海外でも紹介されています。短時間で食べることができてご飯にも味がしみ込む丼は、もはやなくてはならない日本食とも言えるでしょう。2014年6月には全国丼連盟が発足され、丼文化はますます発展し続けています。その文化は日本に留まることなく世界の食文化として多くの人に支持されていると言えます。